skoharaの日記

日々のいろいろ

ハイドゥナン

ハイドゥナン (上) (ハヤカワSFシリーズ・コレクション)

ハイドゥナン (上) (ハヤカワSFシリーズ・コレクション)

ハイドゥナン (下) (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

ハイドゥナン (下) (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

SFマガジンの後書きによると

サマー/タイム/トラベラーISBN:4150307458 )がSF色が薄いと感じたら藤崎慎吾の新刊「ハイドゥナン」( ISBN:4152086556 )を読め

ということだったので、ようやく読む。内容は、日本沈没ならぬ沖縄諸島沈没の危機に対し、どう立ち向かうかという話し。しかし、最新科学を駆使しても地球内部の動作に対抗できるわけが無く・・というわけで自称マッドなサイエンティスト達が考え出したのが・・というような話しだけど、しかし、これはSF色もあるが、伝奇色もとても強い。与那国の巫女の話が科学と融合していき・・というところは帝都物語を思わせる。あと与那国で海底なんだから当然出てこなきゃいけない例のアレも登場して、その点は満足(読むまですっかり忘れてたけど)。キャラも多いし、ストーリーの枝も多い。こういう話しだとリアリティ無くなりがちだけど、そこは政治関連含めしっかり書かれていてさすが。読ませますね。

でも、伝奇関連が多くて思ったよりSF色が薄かったので、やっぱりイーガン読まないとダメか。まあ、しっかりSF的説明もあるので、納得はいきますが。でも、この本自体は面白かったです。日本SFではかなりの高評価です。