skoharaの日記

日々のいろいろ

ディアスポラ

ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)

ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)

ロッソの試合で岡山に行くとき、JRの中での暇つぶしに何を持って行くか・・。ニンテンドーDSにしようかとかなり考えましたが、結局小説を選択。で、ディアスポラなら一冊で済むだろう、ということで決定。難解といわれるイーガン作品の最新作です。

確かに最初は難解かも。人工生命、というかソフトウェア生命体が誕生していく様子は後書きにもあったけどホーガンの造物主の掟( isbn:4488663079 )を思い起こさせます。あちらの方がわかりやすかったけど(^^;。

そしてソフトウェア生命体の成長、そして冒険。宇宙の危機を乗り切るための探索、とこのあたりはストーリー的には普通のSFで多少読みやすくなります。が、主人公が肉体を持つ人間ではなくソフトウェアというところが面白いです。にもかかわらず、生き生きと、しかし人間とはあきらかに違った視点をもって描かれていきます。最後はせつなさも感じる展開です。

このような作品が楽しめる、ということがSFファンで良かった、と思える瞬間ではないでしょうか。結局、岡山への行き帰りのJR内ではこればっかり読んでまして、帰ってすぐ読み終わったという感じでした。私的には万物理論より面白かったです。